「お気に入りのバイクに合ったヘルメットが分からない」
「どうやってヘルメットを選んだら良いの?」という声をよく聞きます。

今回この記事では、人気のバイクヘルメットメーカー5社を比較して、その特徴を取り上げます。
是非ヘルメット選びに役立ててください。

【人気メーカーはやはりこの5社!】

国産の人気バイクヘルメットメーカーといえばやっぱり「SHOEI」「Arai」この2社ですよね。

バイク好きは誰でも、さらにはバイクを知らない人でも一度はどこかで聞いたり見たりしたことがあるのではないでしょうか?
この2社をなくしては、Made in Japanのバイクヘルメットを語ることはできませんよね。

では国内3番点は?というと…「OGK(OGK KABUTO)」の名前が挙がってきますね。

では海外の人気バイクヘルメットメーカーはというと、イタリアの「AGV」、アメリカの「SIMPSON」となるのではないでしょうか。

ではそれぞれの人気メーカーをこれから分析していきます。
各社のバイクヘルメットの人気の秘訣を探りましょう!

SHOEI/ショウエイ

まずはSHOEIから。
このブランド名が”ザ・日本”という印象を与えてくれますね。

1959年に創業者の鎌田栄太郎氏が、自分の名前も含め、さらに昭和の時代が栄えるようにとの願いを込めて、「昭栄加工株式会社」と命名したとのこと。元々創業者は旅館を経営していて、その後本田技研工業からヘルメットを受注し始めたことがこのメーカーの由来だそうです。SHOEIが多くのライダーから愛され、国産ヘルメットの第一線を走る1つ目の理由は、その「安全性」にあります。

1.「世界一の品質」を目指して

「Quality&Value」をビジネスコンセプトとするSHOEIは、世界一の「品質」「コスト低減」「満足度」を目指しています。
やはり「品質」が最重要項目なだけあって、安心できる性能です。

その秘密は、年間3000個を超えるヘルメットを「壊して」実施する衝撃吸収性テストにあります。
年間3000個というと、月で250個、一日平均約8個強となりますよね。
すごい量のSHOEIのヘルメットが毎日「壊されて」いるんです!(1つだけでも欲しい。)

世界トップクラスの安全性で既に人気を得ているにもかかわらず、更に安全性において、高みを目指していくという、強い向上心がうかがえますね。バイクヘルメット業界で唯一トヨタ生産システムを取り入れ、コストの管理に取り組むことで、安全性の追求に力を注ぐことができるのでしょう。

2.どれほど安全?

実際どれほど安全なのでしょうか?安全基準を示す主な規格はいくつかあります。
日本のJIS、PSC、SG、これらの規格は私たちも日常生活でよく目にしますね。
ヘルメットにとどまらず、他の物にも使われる基準です。

ヘルメットの安全基準として代表的なものとしては、ヨーロッパのECE・22、アメリカのSNELLがあります。
基本的にSHOEIのヘルメットはほとんどの安全規格に適合しています。

3.ライバルとの熾烈な戦い

一般的にECE、SNELL規格においては、もう一つの人気国産ヘルメットメーカー「Arai」のヘルメットの方が適合率が高く、安全性においてSHOEIを上回ると評されています。その噂はどこかで聞いたことがあるかもしれません。ネット上でも多くの人が「安全のArai」と評価しているのをよく目にします。
ところが!実際は、更にもう一つの規格、「SHARP」規格(イギリス)というものが存在し、その規格の計測数値によりSHOEIはヨーロッパで高い評価を得ています。

「SNELL」と「SHARP」の大きな違いはこのようなものです。
「SNELL」ーヘルメット頭頂部への衝撃に対する、耐衝撃性、耐貫通性を測定するもの。
「SHARP」ー32通りの様々な角度からの衝撃に対する、耐衝撃性を測定するもの。

つまり簡単に言えば、真上からの衝撃に強いか、それとも側面を含む、全方向からの衝撃に強いか、ということですね。
実際のところ、SHOEIの自社で行う衝撃吸収テストには前頭部、後頭部、側頭部のテストも含まれているらしく、その点安全性能において絶対的な信頼がおけますね。
耐衝撃性の基準が違うので、この情報はヘルメット選びに役立てることができます。

4.「快適性」ーSHOEIヘルメット人気の大きな秘訣

装着時の快適性に関しては、もちろん言うまでもありません。
やはりこちらもさすが人気のバイクヘルメットメーカーというだけあって、超一流です。
しかも、この快適さにおいては他のメーカーをしのぐといっても過言ではないでしょう。

その秘密は自社で保有している「風洞実験室」にあります。
実際走行時にどのような風の流れになるのかを、この実験室で測定することができます。

この実験によって進化し続けるがSHOEI独特の「ベンチレーション」。簡単に言えば換気システムのことですね。
このベンチレーションの研究おかげで、SHOEIのヘルメットはとても快適なんです。
ツーリング時の快適さを優先したい方には、SHOEIのヘルメットをおすすめしますね。

Arai/アライ

SHOEIに並ぶ国内2大人気バイクヘルメットメーカー、それは言わずと知れた「Arai」ですよね。

創業者の新井廣武氏は帽子屋を営んでおり、発明家でもありました。
バイク乗りだった彼は、自分の頭を守るためにヘルメットを発明。それが日本初のバイク用ヘルメットだったんですね。

ジェット型・フルフェイス型といった種類の成形方法を確立したのもこの新井廣武氏でした。
まさに日本のヘルメットの生みの親。

現代表取締役はご子息の新井理夫氏だけあって、「バイクのヘルメット造り」に対する高いプライドを感じます。
では人気の秘密を見てみましょう。

1.「安全性」ーAraiヘルメットの最重要項目

創業者が安全のために発明したこともあって、やはり安全性において、Araiのヘルメットに並ぶメーカーはないといえます。
先ほどSHOEIのヘルメットでも触れたように、日本のヘルメットの中では、トップクラスの安全性を誇ります。

多くの人はAraiの安全性に対する絶対的な確信があります。
その根拠として、Araiのヘルメットは、そのほぼすべてが「SNELL規格」をクリアしているからでしょう。
もちろん当然のことながら日本の他の規格もすべてクリアしています。

「でもちょっと待てよ。SNELL規格は一方向からの衝撃試験であるのに対して、 SHOEIが高い評価を得るSHARP規格は多方向からの衝撃試験。となると本当に安全なのはSHOEI?Araiはただ硬いだけ?」こんな風に結論するのはまだ早いです!

2.「かわす性能」ーAraiヘルメットに必要不可欠な一つの〝理念”

「かわす性能」についてはご存知でしょうか?
実際の事故の際、ヘルメットにはとてつもない衝撃エネルギーがかかります。
その莫大なエネルギーを小さなヘルメットだけですべて吸収するのは、確実に不可能です。
また、事故の際にはただ単純に1カ所だけに負荷がかかるわけではありません。

それに対応するために考えられたのが、この「かわす性能」です。
つまり頭に受けてしまった衝撃を、広い範囲に分散させることがその目的です。

理科で表面積と圧力との関係について学んだことがあるのではないでしょうか。
同じ力がかかっても、表面積が大きければ圧力は小さくなります。
事故の際の衝撃も同じです。それを受ける範囲が広ければ、頭に伝わる衝撃を最小限に抑えることができる、というわけです。

それでAraiは数字だけの規格にとらわれることなく、「よりなめらかで滑りやすいフォルムの実現」という角度から、安全性を追求しているのです。
世界中の多くのF-1レーサーもこの理念に賛同して、自分たちのヘルメットにAraiのステッカーを張って応援してくれているそうです。

さらに、Araiは自社で「アライ規格」という国際基準よりもさらに厳しい規格をもうけているのですから、安全性の向上に余念がないといえますね。
驚くべきことに、Araiのバイクヘルメットはほとんどの工程が手作業。ここが人気の秘密ですね。
職人さんがFRPのガラス繊維を均等に分布させるため、一つひとつ光にかざして確認するそうです。
ほんとに手がかかっていますね。

3.AraiかSHOEIか?迷ったときには…

どちらのヘルメットも1級品なので、購入の際にはやはり迷う方も多いと思います。
決め手となる一つのポイントは、ヘルメットの形です。

どちらも国産で日本人の頭に合わせて作られているのですが、どちらかというとAraiはきれいな丸形の頭に向いていて、SHOEIは前後に長い頭に向いています。
購入前にまず鏡で頭の形を確認しておくと良いでしょう。(実際にお店でかぶればいいですね。)

【OGK KABUTO/オージーケー カブト】

国産の人気バイクヘルメットメーカーナンバー3はOGKです。
元々は自転車のハンドルのグリップをつくる会社だったそうです。
きっとその時から虎視眈々と、ヘルメット参入を狙っていたのでしょう。

1982年にヘルメット関連の部門が完全に分社化して、現在の「OGK KABUTO」となりました。
もともと自転車のハンドルグリップを製作していただけあって、今でも自転車のヘルメットや自転車用品の製作などを幅広く手掛けています。
安全基準がSHOEIやAraiに比べて劣るといわれていますが、国内バイクヘルメット人気メーカーの3番手と評価される十分な理由があります。

1.コスパ抜群!

SHOEIやAraiははっきり言って高価です。
バイクに乗り始めたばかりの人にとって、ちょっと手が出ないなぁと思うこともあるかもしれません。

それにひきかえOGKはコスパが良い!一番安いものでだいたい定価2万円くらい。
初めてヘルメットを購入する人にとっては、少しハードルが低くていいですね。
もちろん日本の安全基準はしっかりとクリアしているので、安全性は問題ありません。

2.最高級のサポート体制

OGKの強みはなんといっても、最高のアフターサービスです。
落としてしまってシールドが割れたり、部品が壊れたりすることってよくありますよね。
OGKはどんなに使い込んで古くなっていても、どれだけ壊れているとしても、そのヘルメットが「安全を確保できる」ものであるなら、引き取って修理をしてくれます。
このサービスは他のメーカーにはないレベルです。

また、フルフェイスヘルメットだけでなく、ジェットヘルメットやハーフヘルメットなどラインナップも豊富なので、どんなタイプのバイクにも合わせることができますね。
お気に入りのヘルメットを何十年も使いたいなら、OGKのヘルメットの購入をおすすめします。

3.安全性、快適性への探求

実はこれまでずっと、安全性においてSHOEIやAraiに劣る、と言われてきました。
しかし最近のOGKは違います。

上級クラスのシリーズになると、国際的な安全基準もしっかりとクリアしています。
「RT-33シリーズ」はECE規格を、そして「FF-5Vシリーズは」しっかりとSNELL規格をクリアしています。
もう「安かろう悪かろう」のOGKではありません。

快適性の向上においても、手を抜くことはありません。
「トップエアロベンチレーションシステム」はオリジナル開発のシステムで、ヘルメット内部にこもった熱気を強制的に外部に送り出し、内部の環境を快適に保つことができます。
「ウェイクスタビライザー」はOGK独自の特許システムで、走行中のライダーの負担を軽減する、気流コントロール機能です。

さすが国内3番手のバイクヘルメット人気メーカーだけあって、これからの進化が特に期待できそうですね。

【AGV/エージーブイ】

イタリアはモータースポーツの本場だけに、ヘルメットを語るときに「AGV」は絶対に外せませんよね。
何か国産とは違う香りがするのは、キラリと光るイタリアンデザインなのでしょう。
もちろん日本でもとても人気のバイクヘルメットメーカーです。

AGVでは特にヴァレンティーノ・ロッシのレプリカヘルメットが多く販売されています。
ヴァレンティーノ・ロッシといえば「史上最強のライダー」とも呼ばれる、超有名なレーサーです。
レーサーレプリカがお好きな方には、是非このAGVのヘルメットをおすすめします。

「安全性」、「機能性」、「美しいフォルム」の3拍子そろったヘルメット

「国産のヘルメットほどの安全性は期待できない」という方もいらっしゃるようですが、AGVはしっかりとSHARP規格をクリアしております。
つまりヨーロッパでは安全性において、とても高い評価を得ているということです。

AGVのヘルメットはエアインテーク構造に力を入れています。
装着時、走行時の快適感はやはり世界トップレベルですね。

フォルムの特徴としては、あごの部分が細く、シャープになっていることです。
そのフォルムのおかげで、走行時に正面から来る風を受け流し、長時間の運転の疲れを軽減してくれるでしょう。

このフォルム、見た目は格好いいのですが、冬は寒い!風がヒュウヒュウ入ってきて、冷たい風があごに直撃します。
どうしよう、冬はAGVをかぶれない?
安心してください!実はあご用のカバーが付属されているんです。このカバーをつけることで、冬のライディングも問題なし。

フォルムに関して、購入の際に注意する点としては、欧米人の顔に合わせたサイズなので幅がちょっと狭いです。
一度装着してみてサイズ感を確認してみましょう。

高価なものから安価なものまで、王道の形状から奇抜なデザインまで、幅広いヘルメットを製造するAGV。
コレクションに一つは持っておくといいかもしれませんね。

【SIMPSON/シンプソン】

SIMPSONは上に取り上げたヘルメットとは少しフォルムが違いますが、やはり人気のバイクヘルメットメーカーの一つです。
1959年、レーシングアクセサリーを生産する会社として創業しました。

ヘルメットの製造に着手したのは1979年のこと。創始者自身がレーサーであったことから、そのノウハウがヘルメットのいたるところに反映されています。
それもやはり、人気バイクへメットを形作る1つの要素なのでしょう。

1.「フォルム」ーSIMPSONの最大の武器

他メーカーのヘルメットと一線を画するのは、やっぱりその「フォルム」ですよね。
口元のごつごつ感が何とも言えず格好いいですね。少しロボットを彷彿させる感じもします。

創始者のビル・シンプソンはもともとドラッグレースの選手でした。
「ドラッグレース」とはあのアメリカの〝ド派手”なレース。
あのマシンの「ビジュアル」、「轟音」、「振動」は、さすがUSA!といった印象を持たせます。

そんな中で存在をアピールためには、やはり「派手なヘルメット」が欠かせないアイテムなのでしょう。
ビジュアル重視で目立ちたがりな方には、SIMPSONのヘルメットをおすすめいたします。

以前は、アメリカンに乗る人は「ハーフヘルメット」という、いわば「定石」がありました。
しかし最近では、アメリカンのライダーでもSIMPSONのヘルメットを愛用する人が増えてきています。
その良さが認められ、定着してきたのでしょう。

2.安心の「安全性」

もちろんビジュアルだけでなく安全性においても、優れたメーカーです。
当然日本の規格はクリアしているので、安心して公道で着用できます。

さらに安全性、快適性に対するあくなき追及を感じさせるこだわりが満載です。
その真骨頂ともいえるのが、バンディットシリーズ。
視野を確保するためアイポートを左右に2㎜広げ、さらに快適性を高めるためのベンチレーション機能もこだわりをもって設計されています。
これで、走行中も運転に集中できますね。

ヘルメットのエンド部にリブを設けて硬度をさらに高めると同時に、スチールをビスを用いず樹脂製のビスを採用することで安全性をさらに向上させています。
細かいところまでよく考えられていますね。

つまりSIMPSONの人気は、その派手なフォルムだけでなく、ライダーがバイクを楽しむことができるように研究と改良を重ねてきた、その結果というわけですね。

最後に

人気バイク用ヘルメットメーカー5社を比較してきましたがいかがだったでしょうか?
結論としていえることは、やはりみんな1流メーカー、人気を集めるだけあって、どのメーカーもすごい!ということですね。
それぞれメーカーの、ヘルメット作りに対するプライドを感じます。

ヘルメット選びの際は、自分に合ったヘルメットを見つけて、安全にツーリングを楽しんでくださいね。